満足度★★★★
長塚流ブレヒト舞台な印象
シェイクスピアや舞台に馴染みのない方が初めて接する舞台として楽しめると思います。ある意味羨ましい。
私事だがコクーンで円形、堤さん、というと数年前のルヴォーさん演出の舞台「人形の家」のエンディング、役者の表情が見えない、というフラストレーションを一瞬思い出してしまった。
今回もほぼ円形舞台(舞台廻らない/役者が動く)だが、通常客席にあたる舞台の正面側から観劇。正面と対面側に役者が普通に座っていたり、役者が座っている所に照明当てたりする演出もあったり(そうなるとそこより前に座っている客にはそこで何を見せていたのか気づかないまま)客席含め舞台全体を見たい場合、サイドシートとかの方がより見やすいかも。
観客参加する場面がある為、そこで話の進行が滞りちょっと現実に戻されるのは致し方なし。自分が参加しない側だったからそう思ったわけではありませんw。
照明使いや舞台美術、役者さんが印象に残った。
超有名戯曲なので漠然と話の展開に予想はつくが、華美なセットや衣装等をシンプルにさせた為、却ってスリリングでかつてのtpt舞台を豪華にしたかのような面白い見せ方だなーと思った。
ただ、演者が円形舞台と客席至る所から出てくる方法に観劇視点の導線が追い付かない箇所もあり、通路頻繁に使うので中座した観客と役者が鉢合わせて気まずい場面が見られたり。
衣装選択に先日のエドワード二世思い出した。
台詞運びが丁寧、主題のマクベス夫婦が主役にあたるものの、舞台に上がっている配役の立場によりその瞬間はそれぞれがメインになる、それゆえ全体的に舞台時間の長さも感じられたが演じる役者さんが上手いので気にはならず。かえってマクベス夫婦の方が霞んで思えたくらい。でも、これ必要?と感じた所もあったような気も。