珈琲法要 公演情報 青年団若手自主企画 河村企画「珈琲法要」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    歴史の一コマ
    よくぞ津軽藩士の日記が残っていたものと思います。そして、よくぞ掘り起こしてくれました。

    ネタバレBOX

    蝦夷地警備に駆り出された津軽藩の人たちの話。

    そこにはロシア人であれ和人であれ、土地所有という概念を持ち行動する人間を憎むアイヌ民族の思想があったことを忘れてはいけないとつくづく思いました。

    津軽藩士や同じく駆りだされた津軽の農民は冬場味噌と白米で過ごし、脚気に罹って大多数が死にました。アイヌの女の父親は和人との戦いで死んだという過去がありましたが、今回の出兵では特にもめた様子はなく、アイヌの人を世話係として雇っていました。であれば、せめて干物の魚とか買えなかったのかと悔やまれますが、彼らは必要以上の動物や魚は捕獲していなかったのでしょう。

    女が脚気でいずれ死ぬことが分かっている津軽の男の口をふさいだ行動は恨みからなのか、楽にしてやろう的な考えからなのか悩ましいところでした。殺し切れなかったところをみると、和人に対する恨みはあるものの、冗談の一つも言い合った男には最終的には手が下せなかったということでしょうか。

    元気なご老体は樺太まで行ったとのこと、土地所有に拘る和人で申し訳ないですが、彼らが斜里や樺太まで行ってくれたお陰で今の日本が形作られているのだと思うと感謝の念に堪えません。

    すり鉢ですったカーヒィーはいい香りでした。

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    2013/12/15 09:56

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