満足度★★★★
トライフル「江口君と私」観ました
団体としての活動は二年ぶり、本公演は三年ぶりとなるトライフル。
主宰の片山雄一さんとも久しぶりにお会いしたけれど、じつに丸くなっておられました(見た目も中身も)。
パッと見ただけでは気づかない要素がたくさん詰まった舞台。
基礎を踏まえつつそれぞれが自分の持ち味で立った役者、関係の段階を探るように進展していく会話、能舞台からアート系まで古今の舞台表現からミックスされた様式、空間を塗り変えるような美術・美術・音響。
特に美術は、劇場に入ったとたん、ふだん見慣れたナンジャーレという空間を見違えた…広々と見えて、しかも幻想的…(ちょっと京都演劇的センス?)
他人との関係に難渋しながら生きている男女二人の、関係の構築の段階をもっと見たかったけれど、それでも、不器用な彼らがもどかしく織り成すラストシーンで、充分切なくなった…俺もぬくもりほしい(´Д`)
観る人によってかなり見え方が違いそうな舞台。
主宰の体調不良・不在(劇団は名古屋だけど主宰は東京在住)という環境で、二年間の休止状態でも求心力を失うことなく(逆に団員が増えたw)、次へ向けてこつこつと積み重ねてきたトライフルという団体の再スタート。
今後の活動に期待。