満足度★★★★
ドリフの長屋コントみたいな楽しさ♪
舞台となるのはオンボロアパート“メゾン・ド・ピクルス”の一室、「哲学先生」と仇名される偏屈なギャグ漫画家の住居兼仕事部屋。
安アパートのくせにこの部屋、8畳間にキッチンスペース付きとかなり広く、舞台スペースに合わせてセットを組むから必然的にそうなるわけだが、かなり横幅がある。
ウナギの寝床のように細長いこの部屋にいろんな住人が出入りしてはドタドタと他愛ない騒動を繰り広げるのはドリフの長屋コントを観ているようで、うきうきと心が躍る。
あるいは、『マカロニほうれん荘』といった昔のアパートものギャグ漫画を読んでいるような楽しさ。
ギャグ漫画家は常人には理解不能なぶっ飛んだ新作のアイデアを始終ブツブツ呟いてるわ、金欠から転居してきたホストの男はDAIGOみたいなギャル男口調で持説を熱く語るわ、他にもネガティブ思考の家出少女、ガラッパチな水商売女など、どの住人もキャラが立っていて、各キャラクターの偏りよう、十人十色っぷりはまさしくギャグ漫画!
そこへほどよく人情味がまぶされて、ペーソスとユーモアのバランスも丁度良い。
ただ、全体として見ると小エピソードの寄せ木細工といった印象は否めず、もうちょっとストーリー性があれば、そして結末にもう少し締まりがあれば、もっと良くなったと思う。
大家の娘を明るく演じた椎名亜音さんに好感♪