東京ノート 公演情報 劇団俳協「東京ノート」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    日常と非日常の混在
    先日観た青年団『もう風も吹かない』(作・演出:平田オリザ)と同様、全くのSFでもなく、なさそうでありそうな特殊な環境下における人々の日常と非日常を見ることは、脳に心地良い刺激を与えてくれます。

    ネタバレBOX

    ヨーロッパの戦争でフェルメールの作品などが避難してきている美術館での群像劇。

    私たち観客は美術館のホールを定点観測していることになり、そこには様々な人が往来します。平和維持活動に出掛ける決心をした若者がいたり、反戦運動をして挫折した過去を持つ人がいたりと、世界情勢を反映したちょっと不思議な日常があります。

    施設内のレストランに食事会で集まった秋山家のきょうだいたちにも、親の世話のことや戦争特需で会社が儲かっているというような日常の話題が出る一方で、次男の離婚話という非日常的な出来事も表面化してきます。

    フェルメールと同様、普段明るいところしか見ないという言葉が印象的でした。

    何があっても腹は減る、このような日常と非日常の混在は大好きですが、きな臭い今、逆に日本の美術品がヨーロッパへ疎開する事態が起きないことを願います。

    ところで、平田オリザさんが日常に非日常を取り入れるときの特徴の一つに、妊娠というキーワードがあるということを以前どこかで聞いたような気がするのですが、女子大生が高校時代の家庭教師の男に対して、あの後妊娠したのと嘘をつくシーンがあり、ああこのことかと思いました。

    男のうろたえ方は半端ではなく、男にとっての非日常、もしかしたら一生続くことになるかもしれない恐怖の非日常は正にこれだと思いました。嘘と知ってほっとして体裁を整えながら日常に戻る姿は滑稽でした。

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    2013/11/29 11:13

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  • 劇団俳協です。
    コメントありがとうございます。
    いい刺激とのこと、嬉しく思います。
    また、次回公演もご期待頂ければ幸いです。
    どうぞよろしくお願い申し上げます。。

    2013/12/01 12:14

    雨模様さま

    この度はご来場、ありがとうございました。
    橋爪役をやっておりました、滝野洋平と申します。
    今回のこの戯曲は、
    「いやいや、流石にそれは無いでしょう。…でも、無いとも断言できないかも」
    といった世界観だったのではないかと思っています。
    淡々としてはいても、どこか日常にはない刺激を感じていただけていれば嬉しい限りです。
    また何かの機会がありましたら、ご来場お待ちしております。

    2013/11/30 00:59

    全員が主役の群像劇を描くには丁度いい配役だっと思います。

    大石洋子さんはパセリスで良くお見掛けします。三角えり奈さんは吹石一恵さんに似ているのに、夫は他に女を作るんだと思ったりもしました。

    2013/11/29 12:48

    劇団員の里中です。
    平田オリザさんの作品を他にも観ていらっしゃるとのこと、劇団俳協の芝居はどう映ったでしょうか?
    日常に紛れている非日常。現実に紛れている非現実。
    楽しんでいただけていたら幸いです。
    ご来場、誠にありがとうございました。

    2013/11/29 11:32

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