満足度★★★★
A級Missing Link「あの町から遠く離れて」観ました
東京公演時に宣伝美術を担当した、京都の清水さんのオススメで観に行きました。
地下鉄で二駅離れた劇場で、愛知・SOM企画「サ××ド・オブ・ミュージック」(こちらも清水さんゆかりの人だらけ)大阪公演を観る予定があり、そのすぐ後に。
細部の小物にまで気の行き届く、落ち着いたカフェのイベントスペース。
専門的な照明はほとんどない状態の舞台での試演会。
個性的な道具立てで、至極真っ当に、男女の揺れる関係の中の心の機微を描写する、静かな演劇。
シリアスな本道と、ナンセンスな脇道のバランス感覚が独特。深刻になりがちな物語に、緩衝材の役割?
個人的には、本道と全く関係ないあるキャラが、突然難解な事をつらつらと話し出すのが、ゴドーのラッキーを彷彿とさせたw
船内を動きで表現する美術も効果的。
舞台らしくない周囲の空間も見えるのが、何だか記憶の透明感を連想。(覚えている物は見え、覚えてない物は見えない)
物語の見せ方とも併せて、夢の中のようでもある。
何かが欠けた感覚。まさにミッシング・リンク。
試演とはいえ、劇場(カフェ)の雰囲気ともマッチした、こじゃれた作品でした。これが舞台で完成すると、どんな作品になるのだろう…