満足度★★★★
演出の巧み
舞台上には、同じ室内が2つセットされている。その双方でパラレルな部分とズレが、同じキャラクターという設定の下、異なる役者によって演じ分けられる。因みに、その動作は鏡に映ったように右と左が反対になったりはするが、「基本的には」同じである。基本的に同じであることは、その先も同じであることを保証しない。時には、選択、非選択の差異に因って結果も異なる。舞台上では、実際の役者がそれを演じている訳であるから、同じキャラクターを演じる双方が出会うことは、無論、可能であり、その程度のことは、シナリオに記されている。但し、出会いは、通常のドッペルゲンガーではないので、出会った時は、ドッペルゲンガーのパロディーとして顕在化する。知的に大切な部分は、ほぼ、以上である。