満足度★★★★
猫の世界と交差する人間像
まず、いろんなご指摘の通りはっきりいってストーリーはそんなにありません。猫たちが集まって一匹のジェリクルキャッツを選ぶ。それだけです。その上、いろんな批評の通りセリフは四季っぽいしゃべり方です。ストーリー重視・セリフ重視の方にはオススメしません。
しかし、身体能力がすごいです!!それは本当に見る価値があります。毎日朝から稽古してるだけある。気持ちいいです。それぞれ身体的な特徴と特技が生かされているので、シーンの重要な役以外の猫も見逃せません。目が4つくらいないと見切れません。だから何回も観に行きたくなるのでしょう。
そして、猫たちのキャラクター。イギリスらしい、古い価値感の猫や仕事に誇りを持った猫がとっても素敵です。多分ストーリーではなくこのキャラクターという点で、台本の面白さがあるのではないでしょうか?猫を通して人間を描いてますよね。外国で八頭身の猫を見てきた人が、日本の猫はチンチクリンだというかもしれません。でも、そういうあなた、日本人ですよね。日本の猫を観て、あの猫はあたしだ、あの猫はあの人だ。あの猫はあの猫なりに一生懸命生きてるんだって、そういうことがキャッツのメッセージだと思います。
案の定、また観に行きたくなりました。