満足度★★★★★
笑いによるアヴァンギャルド!
笑いとは、そもそも既成概念をひっくり返すことで生じるが、
その笑いによって演劇的な約束事を破壊していく力が凄かった。
と言っても、破壊しても、軸がブレないだけの、計算された脚本・演出、それに強い演技力があってこそできること。
素晴らしかったです。
その上、自虐ネタも満載で、自分自身をもぶっ壊して、自身の生を掴み取ろうとするような、凄まじいエネルギーがあった。
観終わった直後は、よく笑った面白い舞台を観たなという印象だったのだが、
翌日、負の要素をも正のエネルギー転化するということに、単に面白おかしい作品を観たというだけではすまない、生きる力をもらっていたことに気づいた。
出演者、皆さまが素晴らしかったが、野口かおるさんは特に常軌を逸していた。本当に凄かった。