満足度★★★★
イリ・キリアン「EAST SHADOW」 観ました
あいちトリエンナーレ2013パフォーミングアーツの中でも、最大の話題作である、イリ・キリアンの世界初演となるダンス作品。
一つの舞台上に、時間の流れも存在の厚みも違う、映像(過去)と実体(現在)が並立する。
せわしなく動く映像と、止め絵や短時間でポーズを見せる、老夫婦。
そんな空間を淡々と見守る生演奏のピアノの音が消え、大写しになる波の映像を見て、死のイメージをはらむ事に気づく。
全てがコンパクトに収められながら、舞台外や未来に向けて広がりのある、ぎゅっと詰まった覗きからくりのような舞台。
ただ、やはり身体表現好きとしては、実体の二人をもっと見たかった。
この作品の総合的な完成度や真価を、私の感性では、まだ受け止めきれていないのかも…