犬、だれる 公演情報 劇団HOBO「犬、だれる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    楽天主義の素晴らしさを再認識
    忘れかけていた楽天主義の素晴らしさをこの劇からあらためて教えられ、いくらか心が軽くなったような…。貴重な演劇体験をありがとうございます。
    高橋由美子さんと松本紀保さんを生で見られたのも一ミーハーにとっては大きな収穫。ただ、紀保さんの胸もとが思いのほか豊かで、紀保さんがボディコンシャスな服を着て演技する中盤以降はその部分に目が釘付けに…。
    とはいえ、演出の方や衣裳の方は仮にこれを読まれても服を変えたりせぬように。初志貫徹。これは何事においても大事なことだと思うので…。
    松本幸四郎さんが万が一このけしからぬ書き込みを読まれたら、その寛容なお心でお目こぼし頂けるものと信じます。

    ネタバレBOX

     南神無島(みなみかんなきじま)という、沖縄の孤島を彷彿させる架空の島の小さな民宿。その一室を間借りしているアラフォーの駆け落ちカップルと宿の支配人、さらにはよく宿へ暇潰しに来る島の巡査や観光課の男、駆け落ちした姉を探しに来たその妹らが繰り広げる人情劇。
     何より良いのは、先にも触れたが、作品全体がそこはかとない楽天主義に貫かれている点。宿には島の居酒屋の女将もよく顔を出し、その情夫が過去に詐欺事件を起こしていたことが終盤になって発覚するが、島の楽天的な風土に染まった登場人物一同は“なんとかなるさ”とばかりに男へ船での逃亡を勧める。この“なんくるないさ~精神”にバルブは打たれてしまった。
     登場人物は全員イイ大人。年を重ねるにつれ忘れがちになる楽天主義を彼らによって呼び覚まされ、同じくイイ大人のバルブは観劇前よりいくらか楽な心持ちで劇場を後にしたのだ。
     役者さんでは島の観光課の男を演じた本間剛さんが図抜けて良かった。
     駆け落ちした姉を探しに来たその妹・直子とメイクラブに至るシーンはバルブにとって本作一の名場面。本間さん演じるお人好しな役人が夜空に見つけた満月についてウンチクを語るのを聞きながら、その博識ぶりに惹かれた直子が「合格(笑)」と手で丸を作ってトイレへ役人を誘い、ウマが合うのにどこかつれない直子にジリジリしていた役人がトイレへ躍り込むくだりでは悲願を果たした役人を心の中で思わず祝福してしまった。
     色んな人が行き来する民宿が舞台なので色んな話が作れそうだし、本作はシリーズ化しても良いのではないだろうか?
     林和義演じる宿の支配人が除霊師でもあるという設定が本作ではあまり生かされていなかったので、除霊師としての支配人にフォーカスした作品を次にバルブは観てみたいもの。

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    2013/09/13 02:05

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