満足度★★★
1日目鑑賞
6トントラックの奥行きのある荷台部分を舞台に、8組の出演者によってダンス、音楽、映像のパフォーマンスが行われ、屋外ならではの開放感が心地よかったです。
白井剛/Dill『...NO.2』
Dillさんがラジオの音をリアルタイムでダブ処理する音響に乗せて、上半身裸にサスペンダー姿の白井さんがもがく様に踊るストイックな作品でした。ジャンプして飛び降りた瞬間に音を変調させていたのがドラマティックでした。
21世紀ゲバゲバ舞踊団『横浜三人姉妹』
金色のビキニを来た女性3人が、スポーツやファッションショウを思わせる動きやポーズを繰り返す作品で、健康的な色気と素っ気ない感じが印象的でした。メンバーの1人が運転席に乗り込み、クラクションを鳴らして終わるのがユーモラスでした。
斉藤洋平/ケンジル・ビエン『light or BOX』
手前に透過性のスクリーンを設置して映像を映し、奥からはレーザー光線による照明を打ち、その間の空間を頭にオブジェをパフォーマーが動き、不思議な空間性が感じられました。
テニスコーツ
植野隆司さんはトラックの一番手前でギターを弾き、ヴォーカルのさやさんは客席を歩き回りながら歌う形での演奏でした。儚くて素朴な歌声が夜の屋外にマッチしていました。
岩渕貞太・関かおり『Conception -DANCE TRUCK version-』
静かなドローンが流れる中で、シンプルな衣装を身に着けた2人がほとんどの時間を接触し続けたまま動く、熱を感じさせない無機質なデュオ作品で、トラックの中に異質な世界が現れていました。
稲葉まり『無題』
アニメーション映像の上演で、人形、レース、花火といったモチーフが用いられた、ヨーロピアンな雰囲気がある可愛らしい作品でした。
東野祥子『Ende of Eden (A Lament for Syria)』
トラックの脇に設置された廃品で出来たオブジェの中や手前のスペースも用いたパフォーマンスで、シリアの音楽(おそらく)を用いたDJプレイに合わせて壊れた人形の様な動きの合間に下世話な感じの動きが入り、異様な迫力がありました。
向雲太郎『弁天さまと男』
奥で裸の琵琶奏者が演奏し、トラックの外では向さんが穴のない白い仮面を被ってうろうろ歩き回ったり、水を入れたトタンの洗い桶に顔を浸けた後にその水を被ったりと、滑稽さと孤独を感じさせるパフォーマンスでした
開演はそれほど遅れなかったにも関わらず、終演は予定より1時間以上遅くなっていて、運営の甘さを感じました。