きのうみたゆめ 公演情報 SAKASU ZAKASU「きのうみたゆめ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    アイテム
    素晴らしかったです。

    サカスザカスってまあ笑ってしまうくらいお二人両極端なんですね。

    ネタバレBOX

    途中から、てがみ座の『ありふれた惑星』を思い出しました。

    夏休み、妻が入院している男のところに高校生の姪が転がりこんで来て、さらにそこへ最近懇意にしているキャバクラのお姉ちゃんまで来てしまって、心の奥ではみんな悩みがあるのに取りあえずどんちゃん騒ぎしたりして気を紛らわせていて、男は骨髄移植をしたばかりの妻を捨てて気の合うキャバ嬢と一緒になるのか、姪は母親の再婚を受け入れられるのか、キャバ嬢は妊娠した子をどうするのか、色々あってそれぞれが結論を出すといった話。

    と思ったら、結婚式で馴れ初めなどを披露するビデオを撮るために、新郎新婦にインタビューするシーンに転換。

    あれっ、先程とは全く異なる役者陣の中に東京03の角田さんが友人役として入っているけど、さっきの男とは違う役だよな、あれっ同じかななどと考えてしまいましたが、違うという結論に至りました。

    ということは第二部というよりは第二話。彼女のことを一途に思い続けていた男がその彼女と結婚することになったという話で、再婚となる彼女は病的に尻が軽く、インタビューを受けるにつれ、過去の男性遍歴を思い出し、流産したばかりのこともあって次第にブルーになっていき、あまりにも真面目な男が苦痛に感じられ婚約をいったん破棄しますが、一途な男は全てを受け入れ、下手な歌を歌って思いを伝えて、改めてプロポーズし直したというストーリー。

    男と女がとにかく話し合う時間を持つことの重要さを示唆したところが素晴らしかったです。

    プロローグとエピローグで男子高校生と女子高生が駄話をするシーンがあり、女子高生は第一話の姪、男子高校生は第二話のビデオ撮影のアルバイトという接点があり、くすぐられます。

    そして、ブルーの人形が共通アイテムでした。第一話ではキャバ嬢の携帯ストラップ、第二話ではサムシングブルー、エピローグでは幸運グッズみたいなものとして使われていましたが、アフリカの呪いの人形でも幸せの人形でも言ったもん勝ちでどうでもいいのですが、どちらにせよそういうオカルト的なことに拘泥していることが気に入りませんでした。

    『ありふれた惑星』では、二つの話を繋いだのは天体望遠鏡という客観的な物体でした。この話でも、例えば第二話の派手なマイクを共通アイテムにして、第一話ではどんちゃん騒ぎのときに使ったり、エピローグでは男子高校生がカラオケ好きな片思いの子へのプレゼントにするとかしてほしかったです。

    そもそもエピローグで、女子高生があの人形を見て何も反応しないこと自体が不思議でした。キャバ嬢のお姉ちゃんにこれは何と聞いたのは正に女子高生だったからです。

    そして、あの人形は全く同じものなのでしょうか。一つの物が流れ流れて行ったとすれば、第一話の男と第二話の友人は同一人物ということにもなりますが、うーんその方が劇的、『ありふれた惑星』もそうだったし、それでもいいじゃないかと思いました。

    本作品は本作品として素晴らしく、『ありふれた惑星』と比較し過ぎて恐縮ですが、本音で話し合うことの重要性をテーマにしたところも正に同じでした。

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    2013/09/06 09:52

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