満足度★★★
玉石混淆
恋愛シミュレーションゲームの舞台化。
お嬢様、セレブ、ボクっ娘、メガネっ娘、アニメ声、ツンデレ、などそれぞれ個性あふれる「ホストガール」たちのメイク・衣裳はアニメから抜け出て来たようで、ゲームから舞台への「昇華」と言えようか?
彼女たちのキャラ作りは良くできており、元ネタを知らない身としてもワクワクだったのだが、それゆえの難点もアリ。
というのは登場人物が多く、しかも(恐らく)オトナの事情で大半をフィーチャーする必要があったから。
結果、クライマックスでユニット毎に歌(とダンス)を披露する下地的にメインのストーリー以外に地下や体内(!)で展開する傍系の挿話を複数併走させることになり、それが連繋せず独立しているために全体の流れが途切れがちな感が否めない。
また、その傍系エピソードも細かく描いているために上演時間が140分もの長尺となったため、ブツ切れな流れと相俟って体感的に実時間以上に思えてしまうのが残念。
そして長い割にはキャラの個性を必ずしも活かしきれずダイジェスト的な印象になってしまうのも惜しい。
それぞれをフィーチャーし独立した複数作品にした方がスッキリしたのではあるまいか?
あと、クライマックスのアニバーサリーレビューの後、店長の映像で暗転して終わるのは致命的。
ホストガールズたちがハケているので拍手するのも変だし、画も音も無くなったが何かがまだあるかもしれないと待つが置いてきぼり、的な。
リピーターらしきお客さんたちが手拍子と「アンコール!」のコールをしたからまだしも、いや、それでもせっかくのクライマックスの昂揚感がスッパリと切断されたことは否めず勿体ないったらありゃしない。
次回があるのなら、そのあたりを是非改善して戴きたい。