満足度★★★
華
この作品、いいですね。正直、志バージョンより好きかも(^_^)
内容は、維新にかかわった男性たちを支えた女性たちが、自分たちのしてきたことを語って優越を競うが最後には…ってお話。
全体がコント仕立てになっていて、会場を笑の渦にって作品。
しかも、使われてるエピソードがほぼ史実通りというのが、よく考えられてて良いです。
こういった笑が中心となる作品は、とかく際物にみられがちです。
ですが、作品としては志バージョンより良いのではと、私は思ってます。
女性の自慢話ではありますが、けっして陰鬱にならずに、ほんわかとした雰囲気につつまれてます。
そして、その笑いの中から、女性たちのプラウド、真実の誇りというものを表現しようとしています。しかも、押し付けるのではなく、それぞれの女性の思いの上に立って。
笑いというと完全なドタバタ喜劇か、シリアスな芝居を和ませるための調味料程度。
笑いを通して表現するとか主張するといった作品は少ないです。
笑いも、泣くのと同様に、人間の強い感情表現のひとつです。
それを通して観客に大きなものを伝えることもでき、強烈なイメージを残すことができます。
昔、藤山寛美という役者さんが居ました。
観客が大笑いして、笑って笑って笑いながら大泣きする、こころに深く残る素晴らしいお芝居を披露してました。
日本の役者さんで1番は誰?って聞かれたら、私はこの方を推します。
熱血天使という劇団さんがそれを目指しているかどうかはわかりませんし、今回の作品でそれが完全に成功しているとは言いません。
でも、この華バージョンが、それを目指せる作品であると思います。
今後に期待したいですね。
アドリブ満載であろうこのお芝居。役者さんたちみな、とってもよく頑張っていて、とっても楽しいお芝居に仕上げてますが、一般的には志が受けがいいでしょうね。