満足度★★★
力作だと思う。
冒頭に少女が読むおとぎ話。 劇の中で、とても重要な役割をし、最後に年を取った少女が孫に同じ話を聞かせるという構成。 よくできている。
しかし、内容は欲張り過ぎた。 もっと整理をすべきだった。 物事を多く入れ過ぎたため、人物の描写も作品の掘り下げも不足し、ただ事象を並べるだけになった感が強い。 それを、ミュージカルナムバーで盛り上げようとするために違和感を感じた。 収容所で女性たちが打ち解けるナムバー等いいナムバーもあるだけに惜しい気がする。
歌、演技に出演者の格差を感じた。 そのため稚拙な演技は目立つ。
また、いかに子役とは言え、もう少ししっかり台詞を言える子を選ぶべきである。 米兵の軍服で鉤十字の腕章を付けて、”ナチ”だの”SS”だのというのもしらけた。 とは言え、よくなる可能性のある作品と思った。