満足度★★★★★
静岡の劇団のレベルの高さ
登場人物3人は総て和装。無論、教授が赤い蝶ネクタイをつけている等アレンジはある。木遣り歌が入る中、日本の伝統演劇である歌舞伎の型のように様式化された動作で、教授の蛮行が、都合三度繰り返される。
マリーが逸る教授を抑えるようなポーズを取り続けるうち、一度目は、最もスローモーに、二度目はやや早く、三度目は更に早く、教授が、女性徒を刺し殺すシーンが繰り返されるが、一回毎に、演者は各々の位置で足を小刻みにずらしながら回転する。無論、この動作によって時間の経過を表し、複数回同じ動作を繰り返すことによって、この行為が永続していることをも表現している。徐々にスピードが速まるのは、教授のエキセントリックな行為が、進化し深まり続けていることを表現していると取れよう。
ところで別件:今月末6月28日から30日まで“ふじのくに野外芸術フェスティバル”が静岡県で開催される。今回“授業”を演じた劇団渡辺も“羽衣”という作品を上演する。詳細は、以下のURLで調べて欲しい。http://www.spac.or.jp/yagai2013_top.html