満足度★★★★
『サロメ』は,聖書の中にもあるお話である。
『サロメ』は,聖書の中にもあるお話である。
王は,かつて,自らの兄弟の妻を簒奪して,王位についたものである。聖者ヨハネは,この経緯を許さず,批判し,獄につながれた。娘サロメは,あるとき聖者ヨハネを垣間見て,恋に落ちる。しかし,相手にされないとわかるとこれを憎むようになる。あるとき,気分の良かった王が,娘に何でも望みのものを与えようという約束をする。
后は,もともと聖者ヨハネのことを疎ましく思っていた。母の教唆により,娘サロメは,この際聖者ヨハネの殺害を企てる。首尾よく,聖者ヨハネは首をはねられるが,これに口付けする娘の異常さに愕然とした王は,娘を殺害してしまう。
オスカー・ワイルドによる戯曲『サロメ』(1893年)が有名。これはフランス語で執筆され,1896年にパリで初演された。イギリスにおいて,上演禁止が解かれたのは,1931年。1905年には,歌劇化されていて,こちらの方も有名であるが,戯曲としても世界中で読まれている。
見事だった。見事に,踊ってくれた。褒美をつかわす。
なんなりと,お前のほしいものをつかわそう。
今すぐここへ,銀の大皿にのせて・・・
わけもないことだ。一体なんなのだ。何をほしいというのだ。
聖者ヨハネの首を。
ならぬ。それはならぬ。サロメ。