昭和の男=「赤塚真人力」
「赤塚 真人力」に溢れる、そんな舞台だった。
出ずっぱり ではなく、病室で進行するストーリーの合間に等間隔で登場する。
“相棒”の男性との 掛け合いは、『ファンジー』を謡うチラシとは雰囲気が別物だった。
『ファンジー』を謡う舞台は、極力 会話を抑えて、幻想的なライトや人物の表情に力点を置くケースが多い。しかし、「赤塚真人力」の基では、テンポのよい会話劇となりうる。
ラスト展開される『夫婦愛』からの『男同士の絆』、なんとズルい二段階ステップだったか。
大人数のため、メイン・キャスト以外は 1分、2分程度の時間しか台詞が用意されていない。
「もっと、あの人物を描いてほしい!」と感じたのも事実である。
それが残念だったが、裏を返せばサブ・キャストにおいても メイン・キャストと変わらぬ「役の重要性」があったということだろう。
大人数を、一つのチームとして 見事にまとめ上げる。
この力こそ、「赤塚真人力」である。