劇作家女子会! 公演情報 劇作家女子会×時間堂presents「劇作家女子会!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    女たち
    面白い。

    ネタバレBOX

    「彼女たち」(黒川陽子)
    今年結婚するという客(長瀬みなみ)と美容師(佐々木なふみ)の彼氏が同一人物であると分かり、「彼女」としての意地がぶつかりあう…。
    傍からみれば、慶応ボーイな彼に二股かけられた女二人の嘘つき合戦。だけど、当事者の彼女らには負けられない戦い。ある意味瀬戸際な彼女らの狂騒が楽しい。年齢がもっと上の設定だったら、もっとダークで血をみる作品になったのかなと想像する。

    「Compassion」(オノマリコ)
    来るか来ないか判然しない女を待つ男(菅野貴夫)に、1000円でどうと近寄る売春婦な女(阿波屋鮎美)。おまえは誰なんだという男に、女は10,000円で自分の情報を売るという…。
    イラつく男としれっとした女の会話が楽しい。体より自己に価値をおく女の設定が面白い。男が、女に切り込んでから話が動く。ふられて相手を殺したという女の悲しさに、男の不安が重なったのか、二人の距離が近づく。そして離れていくサマがいい。中盤ややダレたので10分くらい短くてよかったかも。実直そうな男と、男を自分のペースで動かそうとする女を、両役者が好演してた。

    「バースディ」(モスクワカヌ)
    夫のバースディを祝うため、ケーキを作る女(直江里美)と、夫の浮気相手の女でイタズラ電話をかける女の話…。
    「彼女たち」にような女と女の戦いか。ただ、趣はかなり違う。場所を隔てた戦いを、その場で言い合っているような手法が面白い。

    「親指姫」(坂本鈴)
    メール代筆屋「親指姫」の佐藤(河南由良)と佐藤の彼氏で同じく代筆屋「こゆび侍」の中島(木内コギト)のメール合戦…。
    コメディテイスト。漫画チックというのか。キャラづけや振り、設定がコミカルで笑える。有栖川(菅野)のキャラがベタだけども笑ってしまう。
    メールとかラインとかが生活の一部になっている現代を皮肉ったような作品で、踊らされまくる登場人物が滑稽にもみえる。代筆屋である二人も、一方は小説から一方はギャルゲーからの「経験」でメールを打つという、実態のないところに存在しているワケだけど、ラスト実際に対面するという展開がいい。笑えるけど、なかなかピリっとした作品だった。

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    2013/06/17 00:12

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