満足度★★★
確かに人生は覗けたけど・・・
前半は喫茶店に集う人々の人物紹介的な印象が強い。後半は姉弟と、彼らが幼い時期に別れた父の話が大半を占める。増田氏の語る「人情芝居」的色合いを後半で強めようと思ったのか、“おみまめ”まで行き着くのが少し性急すぎた感があり、私には入り込めなかった。ラストの姉弟をスポットで照らす場面もベタすぎて好きになれない。(「わかりやすさ」を追求した結果なのかな?)この物語を支えているのは喫茶店「マーガレット」のママを演じた永井利枝の演技だ。彼女の自然で皆を包み込むような演技がこの「人情芝居」をまるごと体現しているように思えてならない。