もうひとり 公演情報 酒とつまみ「もうひとり」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ロストワールド
    池谷が神々しい。

    ネタバレBOX

    カネ持ちっぽい桐江(村岡希美)の邸宅の一室に居候中の浜子(池谷のぶえ)。バーのBGMをデタラメに教えてきた浜子を、家に住まわせている桐江は、コラムニストな彼との結婚を考えている。家族バラバラな浜子は、今までも色んなとこに居候してきて、桐子の結婚を機に家を出ようと考えている。
    そこに隣人の奥さんがやってくる。浜子が桐江を洗脳しているという。浜子のしゃべりで涙を流す奥さん…。
    さらに浜子が昔お世話になってた背の高い女性がやってくる。密かに長身女性の厄介になろうとしていた浜子だったが、桐江の熱意で長身女性を締め出し、桐江の寂しさを指摘する…。
    そして、彼がやってくる。序盤、同席も嫌がっていた浜子は、今後も桐江宅に住む決意を胸に「全力でいきましょう!」と彼を正面に見据える…。

    ところどころで笑えるけど、内容的に中盤以降の浜子覚醒からが好き。「左様でございますか」とロストワールドのくだり(伊勢崎線はよく知らんけど)は大いに笑ったが。

    桐江にしても長身女性にしても浜子の魅力に気づき、そばに置こうとする、リアルなようでファンタジーな作品。無職でグータラな浜子が、根暗な隣人奥さんの心を掬って変化を呼ぶとか、ちょっとした奇跡の人だなと。浜子の不思議な「カリスマ」を、小さな部屋の中でまことしやかに表現した快作だった。

    「全力で~」からの、袖からの風を受けてなびく髪と、照明効果、決意の眼差しで、浜子が神々しく輝くラストシーンにヤラレタ。

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    2013/05/08 23:37

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