満足度★★★★
オリジナル・ミュージカル『スコア』は,素晴らしいものだった。
『スコア』は,一体なんのミュージカルか,見る前は,さっぱりわからなかった。それでも,観たい。そういうものに意外といい巡り合いがあるのだ。そうして,会場に向かった。少し早めに。
オリジナル・ミュージカル『スコア』は,素晴らしいものだった。まだ,このあとしばらく公演があるので,感想もほどほどにしておくが,数学とミュージカルの対比がすごいと思う。というのも,まさにそこのところが,西洋演劇の特徴だと思うからだ。
音楽と数学は,相当遠い世界であると普通は思うだろう。しかし,音楽,それも西洋音楽は,自然の音というものを分析し,楽譜におさめこんだ。つまり,どこか数学的な雰囲気があるのだ。
だからといって,このミュージカルがつまらないものか,というと,決してそうではない。数学の精,音楽の精を,子どもたちに演じさせていて楽しい。さらに,現代的な問題を,さりげなくもりこんでいた。すごいなあ,と思う。演劇的世界というのは,まさに今,自分たちが持つ問題までも,そのテーマに選ぶ。ミュージカルに夢中になる子どもの世界が,ちょっと異常だって,いうこと?でも,それでも,ミュージカルはしたいんだね。すべきなんだね。
ところで,三日前に,この『スコア』を予約しておくことも考えた。しかし,体調崩したら帰省すべく,迷ってしまった。何度か,実際に登録して,チケットを取ろうとしたが,何度も失敗して,結局ぶっつけ本番,当日券でいくことにした。ほぼ完売,ぎりぎり,キャンセル待ちでなんとか見られた。だめなら,翌週出直すつもりではあったものの。