満足度★★★★
自然との会話をしよう!
これまで、小さな劇場で公演を続けてきたジャングルベル・シアターが、BIG TREE THEATERに挑戦と聞いて、うらやましくもあり、少し悔しくもあった(笑)。
私の劇団に客演してくれた野上敦美さんが所属する劇団で、世界観や描かれる登場人物が、とても私好みなのが、このジャングルベル・シアターという劇団だ。
大きな劇場に挑戦と言うことで、劇団的にも、大きな勝負であったろう今回の作品は、完成度が高い、とても良い作品だった。
浅野泰徳という人が持つ、独特の世界観は、とてもドラマチック。今回も、よく笑い、泣いた。
ストーリーが深く、ていねいに張られた伏線が、徐々にまとまっていく様は、本当に見事だった。
偶然にも今私は、エコロジーにまつわる番組を作っている。そこで感じた「自然との距離感」や「自然との会話」の重要性は、自分の中に深く刻み込みたいと考えていた。
そんな中、人間と自然ということがテーマになった、今回の物語。おそらく、運命(笑)。
自然と神、そして人。とても素敵な物語だった。
さて、私の劇団に客演してくれた野上敦美さんの今回の役、とてもはまっていて素敵だった。彼女が演じた、少し闇を抱えた女性は、物語の中で重要なポジションの人物。時に寂しく、時に熱く、大きく揺れ動く彼女の気持ちを、敦美さんはとても素直に、ていねいに演じていた気がした。
とても彼女は、良い役に巡り会えたと思う。今後にますます期待したい。そして、いつかまたうちの劇団の芝居にも出て欲しい。
さらに、作・演出の浅野泰徳さんとは、是非一度一緒に芝居を作りたいと思った。