期待度♪♪♪♪♪
ご存じポーランド前衛三羽烏の一人
シュルツは、1942年11月19日、”黒い木曜日”と呼ばれるこの日、後頭部に2発の銃弾を受け即死した。住んでいたドロホビチを脱出しようとしていた、当にその日であった。衆知のごとく、ポーランドのカフカと呼ばれる作家ではあるが、自分の印象では、カフカより抒情的である。然し、彼が理想とした幼年期の誰でもが持っていた創造性と柔らかい感受性は、その作品を詩的に昇華している。ヤン・ペシェクとシアターXとの共同創造フィルムでは、翻訳はなく、シュルツの諸作品を詩的、象徴的に表現する極めて優れた舞台になっていたが、今回は、ヴェルシャリン劇団の現代的解釈がかなり入り、独自のスタンスで作り上げる舞台になるらしい。これはこれで楽しみだ。このポスターの写真の雰囲気といい、タイトルといい、実験が実験として成立し得た時代の息吹が、現代どのように解釈され、蘇るのか。詩と演劇の国、ポーランドの劇団に期待したい。因みに今回は、字幕が入る。