声優口演 ヴォイス・オブ・チャップリン VOICE of CHAPLIN 公演情報 チャップリン・ザ・ワールド製作委員会「声優口演 ヴォイス・オブ・チャップリン VOICE of CHAPLIN」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    無声映画の名作「チャップリン」のこれからのあり方なのかな
    無声映画のチャップリン、その初期作品のいくつかに生で声を当て、生で音楽を当てて楽しむ、というイベントでした。
    ※ チャップリン中期以降はチャップリン自身が作曲した音楽がついている、との事。

    「チャップリンといえば無声映画のパントマイマー、あのキレの良い演技と展開の早さに声なんて合わせられるのかな?それも生で」と疑心暗鬼でしたが、いざ始まってみると羽佐間道夫さん(ロッキーの吹き替えでお馴染み)、野沢雅子さん(オッス、おら悟空)、など超大御所声優の皆さんの大変すばらしい演技に驚かされました。

    昔チャップリンは数本観た事があり、「声なしで身振り手振りだけでこんなに楽しませたり、物語を観せてくれたりとすごいなあ」とは思いつつも、作風の古臭さなどから結局数本観たきりでその世界にハマっていくまでにはいたりませんでした(確かウッチャンナンチャンのウッチャンがチャップリンにかなりハマった、という話から昔は観たような気がします)。

    しかし、今回観せてもらったような形で再編されるのなら、、新しい作品として再び「チャップリン」を楽しめるのではないか、と思います。
    ※ ブルーレイボックスだかが発売された、との事。

    最大限楽しませていただきました。
    ただ、自分は当日まで演劇舞台と勘違いしてたので、★4つとさせていただきます。

    ネタバレBOX

    ヴォイスオブチャップリン、いざイベント間近になってそのタイトルについて考えた時、「無声映画のチャップリンになぜ”ヴォイスオブ”ってつくんだろう?
    (誰が出るか忘れてましたが)確か声優さん目当てでチケット取ったと思うけど、チャップリンの自伝の舞台化とかかな?そうじゃなきゃいいなあ(自伝映画は昔観てかなりツマらなかった想い出あり)」と思っていました。

    いざ劇場で席につくと劇場に大きくスクリーンが出ており、パンフ内容を見るとどうやらチャップリンの映画を上映しそれに声を当てる模様。

    「無声映画のチャップリンのあのテンポの早い演技と展開に声なんて合わせられるのかな?(ペース的に)」、また、知ったかですが「チャップリンは無声映画だからこそ面白い(そのパントマイマーぶりが引き立つし、その演技の中から何を訴えかけているかを読み解くのが面白い)」などという意見もあるけど、実際声つけちゃったらどうなるんだろう?
    と結構不安がありました。


    しかし、キャストを観ると声優界の大物揃い(特にロッキーの羽佐間道夫さん(自分はロッキーより「俺がハマーだ!」が好きですが)や野沢雅子さんなど)。


    で以下2本の作品上映とその間に、日本随一といわれるチャップリン研究の大家の方が持っていたチャップリンが映画を録る際に、NGテイクとして捨てられたはずの未公開映像の公開がありました(チャップリン自身が「焼いとけ」と言ったのをカメラマンが取っておいたらしいです)。


    【チャップリンの移民】
    チャップリン(平田広明さん)
    ヒロイン(朴璐美さん)
    で演じられましたが、平田さんがかなりおもしろおかしくチャップリンの演技にセリフをつけており会場中爆笑で映画を楽しむ事ができました。


    しかし本当にすごいのは、
    【チャップリンの勇敢】
    チャップリン(羽佐間道夫さん)
    ヒロイン(野沢雅子さん)
    ※ そもそも数年前、この2人の発案でチャップリンの
      無声映画に声をつけよう、という活動が始まった、との事。

    2つの映画の間に行われたNGテイクの公開にて、早くもあまりのチャップリン好きから、出てくる映像出てくる映像に即興で声を当てるのをやめられなくなる羽佐間さん、基本映像に合わせて適当なセリフを当て込んでいるのだと
    思いますが、それが見事にチャップリンの演技に合う、「本当にチャップリンが好きで好きでたまらないんだなあ」と驚きでした。
    それどころか、チャップリンの1枚ものの写真にまでセリフを当てちゃう。

    で2本目の映画もこれまたすごい!
    平田さんのチャップリンは脚本に合わせて声を当てている感じがありましたが、こちらはもう「脚本なんてないんじゃないか?」と思えるぐらい、「全部アドリブなんじゃないか?」ってぐらいにハイペースでどんどんセリフを合わせていきます。


    チャップリン自身は「トーキー」(実際声の入った映画)について
    否定的だった、という有名な話もトーク内で出て来ましたが、今の時代の若者がどれだけ無声映画のチャップリンに共感できるか、それは本当に感受性豊かな一握りではないか?と考えた時、このような形で声を当てていく、っていうのは正直アリだと思いました。

    自分は知らなかったですが、もう何年もこの活動を続けていて、チャップリンのDVD/BDも声なし+声あり版が出てるんですね、BD-BOX買って帰りたいぐらいでしたが、今はお金がないので次回(来年チャップリン生誕100週年との事なので、きっとまたイベントがあるかと)なんとかしたいなあ、と思います。

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    2013/03/30 21:39

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