満足度★★★★
湿度と粘度静かなのだが、主張は意外とうるさい。どうしようもない人たちばかりなのに、極端な露悪にも走らない。川上未映子の言う「釘」という表現の、しっくり加減は驚くばかりだ。現実的でいて、それでもメルヘンになってしまうのは、甲斐の世界観なのか。今回だけでは、どうにも見当がつかないままだった。確かなものとして残ったのは、むわっとした湿度とねちゃっとした粘度。気持ちいいものではないが、世界の触感でもあるのだろう。ちょっと面白い切り込み方なので、次も注目して観てみたい。
ネタバレBOX
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2008/04/09 12:15
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