僕が甘やかしすぎましたもので 公演情報 Moratorium Pants(モラパン)「僕が甘やかしすぎましたもので」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    パンツちゃん
    面白い。チラシデザインが魅力的。

    ネタバレBOX

    父(信國輝彦)の経営するTシャツ屋のわがままで凶暴な犬・アイコ(佐山花織)。それに手を焼くも、好きにさせておく父。母(佐山花織)はバーを経営してたけども、自信の無さと満たされない心から浮気に走り、別居している。
    アイコに噛み付かれた父はアイコに向き合えず逃げ出すも、男性客(小西健スケ)のアシストでアイコはおとなしくなる。今度は男性客に噛み付いたアイコだったが、父が叱りつけると、満足したように服従のポーズをとる…。

    アイコと母を佐山が演じることで、父とアイコの関係、父と母の関係が重なる。好きにさせておくことが相手にとっていいことだと考える父と、それがストレスの一因になってた母とアイコ。女(メス)の持つ被支配欲の一端、微妙な心のバランスが面白い。そんなストレスな感じを佐山が上手く暴れて表現してた。そして、のんびりした、踏み込めない父を信國が好演してた。ここが安定してたのが大きい。
    ラスト、娘のとっこ(柴田薫)の、一緒に住めるなら留学やめてデザインの勉強するというきっかけで母は家に戻ってくる。二人を取り巻く犬(出演者)の演出も暖かくて良かった。

    避妊処理済で落ち着いてる、男性客の犬(西村ヒロミ)とアイコの会話、母と浮気された女(西村ヒロミ)の会話も、程よい緊張感と感情と見栄のぶつかり合いとかが面白い。妊娠の嘘とか、後ろを歩くのがいいとか。西村のいいトコの家ですって感じもいい。

    会場がポップなTシャツショップってことだけでなく、グリーンの絨毯の上でドタバタする役者の表情や衣装も彩に富んでた。狭いながらも、空間に対する工夫を重ねた感のある作品に満足した。

    佐山の「わおーん」(特にラストの母ver)が、感情も乗ってとてもいい音だった。

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    2013/01/26 19:44

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