東京ノート 公演情報 東京デスロック「東京ノート」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    東京デスロック「東京ノート」観ました
     千秋楽を観ました。戯曲は既読、舞台は観た事なし。東京デスロックは「再/生」静岡・袋井公演以来、多田さん演出は「義経千本桜」横浜公演以来です。

     美術館公演と対極の、あまりに予想外の空間、そして観劇姿勢。しかし慣れれれば、ここが美術館であると思えてしまう。壁に無数の絵がかかっていると想像できる不思議さ。
     文字通り地に足のつかない感覚が、夢の中のよう。あやふやな境界、空間と一体になる観客。ひとの存在やことばの肌触りにも敏感になる場。

     多数のベクトルの視点(登場人物のみならず、観客の観る映像、鏡、移動可の客席や「見えない」状態も含めて)が凝縮された空間では、どうしても見えない事もあるし、見ない事を選択することもできる。 
     私たちはなにを見て、なにを見ていないのか。目の前の出来事に対しても、世界に対しても。

     音楽、照明の使い方も、ハデに見えて非常に繊細。感覚的にも思考的にも、万華鏡に入ったような空間体験でした。この、対極に見える空間によって際立つ、もとの戯曲の力強さも思い知った…


     ※ちなみに、千秋楽でやけに目についたであろう観客、第一位は杉原邦生さん、第二位は私です(汗)

    0

    2013/01/24 07:34

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大