ゴジラ 公演情報 雀組ホエールズ「ゴジラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ご観劇ありがとうございました
    主宰の佐藤雀です。
    無事に初日から千秋楽まで9公演駆け抜けることができました。
    お客様がいて初めて「演劇」として成立するこの世界、
    役者たちは存分に「演劇」を楽しむことができたと思います。
    これもひとえにお客様のリアクションあってのことだと思っています。
    ありがとうございました。

    ネタバレBOX

    今回まず悩んだのが、ゴジラと人間たちとの目線です。
    当然、はじめは人間たちは小さいし、ゴジラは大きいという目線から
    はじめなければならないだろうと思っていましたが、
    徹頭徹尾それでは演劇として意味がない。
    そこで考えたのが「気持ち」というか「心の距離感」という目線です。
    大きいゴジラも慣れれば、目線を気にしなくなるのではないか。
    身長の高い友達と話すときにいちいち目線の高さを気にしないのと同じ。
    そこでやよいは登場からゴジラと対等の目線にしました。
    出会いの回想で、やよいが最初高かった目線を戻したとき、
    ゴジラとの距離感が縮まったんだという表現をしたのもその理由です。

    二つ目の悩みどころはゴジラの叫びをSEにするか生声にするか、です。
    結果ほとんどの箇所はSEにしたんですが、一箇所だけ、ゴジラが
    嬉しくて思わず火を吹くところだけは生声にしました。

    モスラ登場での玉子の使い方は「雀組」のオリジナルです。
    また、モスラが割烹着のおっさんなのも。
    結果、わかりにくかったと思いますが、あのタマゴがウェディングケーキに。
    はじめ電話台に使っていた台は、モスラの家ではオーブンだったんです。
    わかんないと思いますが。。。

    やよいのキャラに関してはいろいろお叱りも覚悟であの形にしました。
    大橋さんの台本にあるたった一行の短いト書きがヒントなのです。
    台本のまま読むと、やよいは天使なのかなと考えていたのですが、
    いや、天使になりたいと思っている、ある種人間臭さ丸出しの女の子では、
    と考えていくうちに、モスラの家では好き放題なやよいを作りました。
    花よ蝶よと育てられたやよいは、そのことに反発していたのではないかと。
    正解が何なのかは分かりませんが、
    雀組のやよいはあの形でよかったのではないかと思っています。

    最後にこの「ゴジラ」とはなんなのか?
    これは本当に皆さんに委ねるべきだと思います。
    ゴジラは原発?原爆?地球?天変地異?恨み?愛?悲しみ?
    いろんな考え方があると思います。
    ただゴジラ自身はゴジラ自身に生まれたくて生まれたわけではない。
    そんなゴジラの話をきちんと聞く耳が大切なのだと思います。
    そして僕たちはゴジラの存在を知ることが大事なのだと思います。

    世の中上手くいかないことばかりです。
    自分の不幸を嘆く前に、他の人の痛みに耳を傾けること。
    そういうことがテーマだったようにも思います。

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    2012/12/27 23:39

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  • うさぎライターさま
    こういう場でこういう発言は本来「反則」なのでしょうけど、このシステムを120%使えたら面白いなとも思いまして、あえて「ネタバレ」として、書かせていただきました。
    しかし、まさか読んでくださる人がいたということにもちょっと驚きでもあります。
    次回公演も是非、お楽しみにしてください。ありがとうございました。

    2013/01/06 02:38

    佐藤雀さま

    正解とか不正解とかでなく、創り手の意図や苦心のポイントについて
    こういう率直なお話をうかがえるのは嬉しいことですね。
    やよいのキャラや、目線など、とても興味深く読ませて頂きました。
    コメントに対していつも丁寧に返信を下さり、ありがとうございました。
    次の公演をまた楽しみにしています♪

    うさぎライターより

    2012/12/28 20:59

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