満足度★★★★
優しい余韻が残る
いつものSF系スリラーとは趣を異にしたハートウォーミング系ファンタジー。
「夢の世界は実はつながっていて、自分が見た夢の中で誰かに出会った場合、その相手の夢に自分も登場していたのではないか?」などと考えたことがある身にとって非常によくわかり、なおかつ似た発想をする人がいたことが嬉しい。
しかし、夢の中で覚醒するとか、夢にも層(劇中用語でレイヤー)があるとか、その発想を発展・昇華させるあたりはやはりプロの技というものか。
さらに、別居していた夫婦をメインに置いて、終盤、夢の中で互いに心情を吐露することで良い方向へ向かうという持って行き方もあたたかく、珍しく(?)優しい余韻が残る。