タイムズ【本日大千穐楽!】 公演情報 極東退屈道場「タイムズ【本日大千穐楽!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    「タンタタンタンタン」という声が耳にこびりつく
    ・・・申し訳ない、最後までピンとこなかったなぁ。
    面白いところもあったけど。

    ネタバレBOX

    ああ、なるほどねー、宇宙ができる瞬間。
    タイムズというコトバの中に、その瞬間、10のマイナス44乗(だったかな?)秒とかそんな間の出来事を入れ込んだようなストーリー。

    とてもうまくできているな、と思った。
    台詞がいちいち面白い、ところがある。
    細かいネタがとてもいいのだ。
    台詞は良く練られているのだなと。

    こういう言い方は、アレかもしれないけど、テーマは違うものの、電動夏子安置システム『Performen』シリーズによく似た構成。中心となるシリアスなドラマに、それにまつわる笑いの要素もあるショートストーリーが散りばめられている。ダンス風なものもある。それも似ている。

    わずかな時間と「6時間100円」の対比、100円ハーキングという日常、家に戻ろうとするフェイクガールズたち、宇宙、混沌、そして秩序・・・。

    確かに、なるほどとは少しは思うのだが、でもなー、とも思う。

    グッとこない。最後に延々絶叫されてもグッとこない。

    なんでだろう?

    それは、例えば、観客にとって、「どこに軸(足)があるか」が判然としないからではないだろうか。壮大なストーリーなのだろうけど、「それが?」になってしまうのは、こちら側の問題として、問題という言い方がアレであれば、こちら側の実感とか共感として、感じられる「糸口」がつかみづらいからではないだろうか。

    もちろん、こちら側に引き寄せなくても、「壮大」なストーリーに気分が良くなる、という効果でもあれば別なのだが、そうでもない。

    ショートストーリーと、中心の物語の距離感がわかりづらい。
    「卑近なものと」「壮大なもの」の対比?
    ゲームも知らないしポンセなんて知らない。
    そんなこと1つも知らなくても、本来は面白く感じられるはずだと思うのだ。
    1つひとつのエピソードが織り成す宇宙(世界)と、テーマが共鳴していくはずではなかったのだろうか。

    ラストに「ヒッグス粒子」なんていうキーワードが出てきて、物語が収束していくのだけど、自分たちの家を目指して帰る「フェイクガールズ」が、「おかえり」なんていう台詞で迎えられて、オシマイ、というのは、あまりにも予定調和で少しガックリ。
    暗転後に役者が整列する姿を見て、「えー、それで本当にオシマイなの??」と…。

    何回かダンス風な場面もあるのだけど、キレが悪いし、揃ってもいないし。
    小劇場系の劇団では、よくダンス的なものを取り入れているが、多くの場合、上手い下手は別にして、なんとなく納得がいくし、退屈することはほとんどない。下手は下手なりに、考えられているからだろう。
    しかし、今回は、申し訳ないが退屈だった。退屈道場………。そこでダンスする必要性がわからないのだ。ダンス的なものの面白さというか、気持ち良さが感じられないからということもある。
    もちろん、これは私の個人だけの感想かもしれないのだが…。

    「タンタタンタンタン」という延々続いた声が耳に残った。劇中で延々聞こえるので、これもちょっとなぁ・・・という感じ。それはもちろん意図されたものであろうが、その意図は、私は伝わらなかった。
    あと、どうでもいいことだけど、「ファミマ」のイントネーションが関西風だった。

    ほかの作品はどういう雰囲気なのかは、とても興味がある。これなら先に『サブウエイ』を観ておけばよかったなとも。

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    2012/12/02 02:35

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