タカラレ六郎の仇討ち 公演情報 劇団青年座「タカラレ六郎の仇討ち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    適材適所の配役が楽しい
    最初の10分間ぐらいは、まるで面白くなくてどうしようかと思った程でしたが、だんだんと、弾みがついて面白い舞台になりました。

    青年座の中でも、安定した実力派揃いの舞台は、適材適所の配役が効を奏して、次第に、客席の反応も温めて行く様子が伝わりました。

    ストーリー自体は、如何にも作り話の域を出ないのですが、各役者さんのやや大袈裟な演技に、単純に笑えて、観終わってみれば、なかなかよくできた芝居だという印象が残りました。

    久しぶりに、ホームの劇団で拝見した石母田さん、やはりいい役者さんであなあと再認識。

    物語の登場人物達のチームワークの良さと、劇団の役者さんのチームワークの良さが二重写しとなり、舞台の醸し出す雰囲気がグッドでした。

    青年座が、喜劇も物した感ありの舞台進行でした。

    ネタバレBOX

    かたき討ちのために、東洋シネマの人達が、一丸となって打つ芝居が、痛快です。

    敵役側の東活映画の面々のスタンスも面白い。「ルパン三世」の敵役みたいな、憎めない感があるんですね。

    無声映画の人気女優だった滝川寛子と、秘書の水木の関係は、「サンセット・ブールバード」をモチーフにしたパロデイめいた造型で、特に、二人の車の中のシーンは、愉快でした。ただ、逆に、あの作品を知らない人には、あの場面の度々の登場がどう映ったのか、気になるところではあります。

    遠藤が、客席に背中を見せる度に、目に入る、ジャンパーの「東洋シネマ」の文字が、さりげなく、彼女達の映画愛を感じさせて、秀逸でした。

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    2012/11/01 02:10

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