「梨の礫の梨」 公演情報 ライトアイ「「梨の礫の梨」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    千手観音
    面白い。宮川サキの自然体の演技が素敵。

    ネタバレBOX

    小石(宮川サキ)が独りバーカウンターでマッカラン10年を飲んで、バーテンと話している。そこにsun!!がやってきて二人で話を始める…。

    二人の関係を隠したまま、そこに不穏な空気を残したまま舞台を進め、程よいところで、sun!!が小石の母で既に他界していることを明かす。sun!!(母)は(多分)27歳の頃、小石を残して自殺し、小石の孤児としての不遇な人生が始まる。そんな(多分)42歳の小石と母が語らうって設定。二人の年齢差を逆手にとった手法が面白い。

    小石35歳でソロバン塾講師と付き合い、幸せな5年間を過ごすも、講師は病死。そんな不幸せな人生を終わらせようとする。母はそれを止めようと、不要なものなんて無い、人生に必要なもの(石)がある、と説得するが、母の自殺時自分が「石」でなかったと小石は叫ぶ。
    序盤の軽快な大阪弁による笑える会話から一転、シリアスで笑えないシーンが続く。見た目は逆でも母であろうとする母の姿と、母に反抗する小石の姿がやるせない。

    ラスト、母が帰って、独りバーに残り「おかあさん」と嘆く小石は、バーテンにマッカラン10年を2本追加する。一本は飲まずに20年モノにするって低所得者の智恵に、母は石になれたんだなと、ちょっとあたたかくなった。

    0

    2012/10/14 00:16

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大