満足度★★★
やっぱり橋本治は面白い
若き日の橋本治が歌舞伎ソウル全開で書いた作品と聞いて想像してた通りの、ドライブ感のパないまさに破天荒な脚本。
熱量に引きずり込まれるあの感じ、面白かった。
40年前の作品ということで古さはあるものの、2012年の今の上演でもちゃんと響く普遍性があり。
反面、演出は密度が足りてなかったかなあ。
特に音楽、録音流してるだけだったのは明らかに舞台上の熱量殺いでて、なんだかなあ・・・だった。
コピーに「絃の調べは七五調 鼓の響きは八拍子」と謳っているのだし、直近のコクーン歌舞伎のように生演奏でよかったのではないかと。
音もなんだかペラくて、音響空間に演出についてとか、あんましちゃんと考えられてないんだろうなあって感じ。脚本的にも、そういう非言語面での充実はほしかったところ。
また、「歌舞伎」としても「ミュージカル」としても、歌えない/踊れない役者をなんとかして輝かせるような戦略も足りていなかったように思います。
ただ役者勢はみんな好演の印象。特に佐藤隆太と栗山千明の熱と清々しさは印象的。
脇にベテランを持ってきたのはちとバランス悪かったかな?