満足度★★★
宝塚OG3大スター競演!石ノ森章太郎原作作品、初の舞台化!
明治座創業140周年記念興業で、なんと石ノ森章太郎原作作品、初の舞台化!
キャラクター設定以外はオリジナル。
八百八町からとったであろう808が、「サイボーグ009」や「009ノ1」を思わせる。
その脚本は北区つかこうへい劇団の脚本家・演出家、俳優でもある渡辺和徳さん。
演出を同じ明治座・大地さん主演時代劇「女ねずみ小僧~目明しの女房~」や、
『広島に原爆を落とす日』等、近年のつかこうへい作品のプロデュース・演出
を手掛けたる岡村俊一さんが担当。(奥様は藤谷美和子さん!)
つか作品多数出演の山崎銀之丞さんらが脇で出られているので、
山崎さんの名調子の口上や、今の流行を即取り入れたり、最後のレビューなどにその雰囲気が見られます。
大地・湖月・貴城という宝塚OG3大スターに加え宝塚名脇役でOGの未沙のえるさん
共演というヅカ色も加わり、
大地さんの花魁姿に町娘姿(ご本人の黒装束姿はなかったような)、
湖月さんは剣の達人で男装のお姫様、
貴城さんは、おきゃんな町娘という、とても華やかなキャスト。
緋鳥の相手役の絵師、東幹久は水戸黄門の助さん、同じく助さんを演じた、原田龍二も共演。
前述の山崎さんはドジな岡っ引きに、
長屋の住人役で、「HOTEL」「ウルトラマンダイナ」レギュラーの小野寺丈さんも出ています。
(石ノ森章太郎ご子息、ということはやはりあえてパンフには記載がないようです。)
悪い老中役のベテラン青山良彦さんの他の役者にはない風情に、個人的には感動しました。
大地さんの花魁姿に、歌に踊りもにぎやかに華やかに、
殺陣は町人の着物姿中心のため地味で、激しい動きがなかったのは残念です。
その分、湖月さんや他の人に振られています。
明治座公演時代劇なので、もちろんお客さんは年齢層が高め。
キャスティング、アクション、レビュー、ギャグなど、皆が楽しめる手堅い作り。
これで、もっと盛り上がれば…と思うのは贅沢でしょうか??