朗読劇「この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ」 公演情報 地人会新社「朗読劇「この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    何度聴いてもつらい原爆の話・・・
    ・・・に今回もなると思っていましたが、やっぱり予想通りでした。
    ただ、キャストが有名どころ揃いなもので、
    ソワレに行ってみる気になりました。
    (以下ネタバレ)

    ネタバレBOX

    6人の女優さんが颯爽と登場。
    はじめは、さわやかな夏の青空を思わせる照明、映像、音楽なのだが、
    もちろん、その後に「地獄」が待っていることは分かっているわけで、
    聴く者の頭にはそれがよぎっているはず。
    朗読劇だが、6人が交互に話す感じで、
    はじめは、1つの話を交替して読んでいるのかと思い、
    その手法にはやや疑問を持ったりもしたが、
    どうも、それぞれの役者が、体験記の筆者それぞれを
    担当していることが分かってきた。

    そして、予想にたがわず、「地獄」が始まる・・・
    まあ、これは、何度聴いても辛い話です。
    余談ながら、私は昨年、出張で広島を訪れる機会があり、
    原爆関係のいくつかの施設も観て回ったが、
    そこで観たものを思い出したり・・・。
    映像も被爆当時の悲惨な状況が映し出されている。
    会場では、あちこち鼻をすするような音が聞こえている。

    まあ、私は反米主義者でも、いわゆる平和運動家でもないけれど、
    原爆投下や東京大空襲は、ナチスドイツのユダヤ人虐殺と並ぶ、
    民間人大虐殺・・・そう思ったのは確か・・・。

    広島より長崎の体験が閑却されがちとは、時々指摘されることながら、
    今回は長崎の体験記も相当取り上げられていた。

    私も初めて知ったのだが、死に際に「天皇陛下万歳」と唱えたという体験
    (これ自体色んな見方、意見があるのでしょうが)や、
    長崎ではクリスチャンの体験記も多く、浦上天主堂での話も、
    それぞれいくつか紹介されていた。

    なお、時々、女優6人は前に集まって、
    一斉に朗読したりなどの工夫もされていた。
    この辺に来ると、女優さんも本領発揮という気がした。
    さらに6人の女子高生も登場したり、
    ナレーションのみ男声も用いられたりする。

    ただ、いわゆる「反戦平和」みたいなプロパガンダに流れることは無く、
    最後は「生の肯定」を感じさせる方向で終わったのは
    良かったのではないか。
    最後はフォーレのレクイエムが使われていたのが効果的。

    ☆をいくつにしようか正直迷いましたが、5つにしておきます。

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    2012/08/19 07:09

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