満足度★★★★
記憶の中の美女に会いたい方にぜひ☆
なぜ私にとって忘れがたい愛の記憶の相手だけが何度も蘇るのか。。。
「永遠の愛」は実在するのか否か。二人の間に起きた、取り返しのつかない事柄をやり直し続けることはできるのか。
私が惑星ソラリスを観察しているのか、知的生命体である惑星ソラリスが私という人間を観察しているのか。。。
人が自らの存在を越えるものを観察する、矛盾を体現する物語になっていました。
惑星ソラリスに現れた恋人の幻影はニュートリノでできている、と科学的に解明されてもなお残るのは、実際に科学者全員に声が聞こえ、触ることのできる女、のようなもの。それも自分という人間を理解し、認めてくれる存在である。
否定しようとすればするほど、どつぼにはまっていく姿がおかしくもあり、哀しくもあり…。
答えの出ない疑問を考えたくなる、エキサイティングな作品でした。
セットがだんだん宇宙に見えて来るのが不思議☆
2012/08/01 16:04
ご来場ありがとうございました。
「男のロマンチシズム」感じて頂けたなら幸いです。
そもそもレムの原作「SOLARIS」も読む人が読むと、女を描けないロマンチストが書いた小説。ともとられます。しかし、そこに男のロマンがなければ、あの物語は「面白く」はならないのです。なぜなら、『否定しようとすればするほど、どつぼにはまっていく姿がおかしくもあり、哀しくもあり…。
』なのは、そこに男のロマンが隠されているからだと思ってます。
そう、『男のロマン』は、おかしくて、哀しいものなのです!
またのご来場お待ちしております。
演劇ユニットG.com 主宰 三浦 剛(劇作家/演出家)