「宇宙みそ汁」 「無秩序な小さな水のコメディー」 公演情報 燐光群「「宇宙みそ汁」 「無秩序な小さな水のコメディー」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    宇宙と主婦
    初燐光群。面白い。ただ、場内が暑いのがつらい。

    ネタバレBOX

    「宇宙みそ汁」
    主婦・愛子(円城寺あや)と4人の愛子を中心にして、アパート住人や息子(宗像祥子)との関係を描く。変わるのはみそ汁の具だけってセリフがあったが、主婦の活動する世界のこまやかな動きと主婦の心情を掬いあげ、面白い舞台作品に仕上がっていた。
    複数人がセリフをつなぐ演出(もしくは声を合わせてしゃべるの)は好きな方でないのだが、声の感触やリズムがよいのかかなり心地よい出来だった。
    変にタイトルに引っ張られない内容だったのも好印象。主婦のカラフルな衣装も素敵。

    「利き水」
    ミユキ(田中結佳)は、単身赴任の夫?の家の水道水の利き水をマスター(猪熊恒和)に依頼する…。ストレートは話を挟んでくれて助かった。原発事故による水の変化を静かに印象づける作品。

    「じらいくじら」
    浜辺に上がった長生きの巨大くじらに、兵士が地雷(鴨川てんし)を埋める。村の少年(宗像祥子)が犠牲になり、くじらは海へ戻り、深海(海溝?)で、地雷とともにひっそりと待ち続ける…。大人な童話って感じ。地雷の存在は待つことってことを鴨川が冷静に話すところがミソか。一度生まれた存在を忌み嫌うでもなく、内包するくじらはなにを思ったのだろうか。いい作品。

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    2012/07/16 18:54

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