ルドルフ ザ・ラスト・キス 公演情報 東宝「ルドルフ ザ・ラスト・キス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    亜門演出とは、まるで別物
    いやあ、驚きました。

    こんな素敵な作品だったとは!

    亜門さんの演出舞台は、どうも、男女の3角関係に重きが置かれ、あまり共感しなかったのですが、今回の舞台は、さすが、デウ゛ィッド・ルウ゛ォー演出!

    見事に、人間ドラマになっていました。

    それにしても、予想通り、井上・和音の黄金コンビが、素晴らしい!

    近来稀に見る、3拍子揃ったお二人の組み合わせに、あちこちから、賞賛の声が聞こえていました。
    会場で耳にする感想が、こんなにも絶賛ばかりだった体験も久しぶりです。

    井上さんの歌う「明日への階段」、もしCDで聴きたいなと思われた方は、彼のソロアルバムより、先月発売の、ミュージカルコンピアルバムを購入される方がお得ですよ。(と、ちょっと、企画、選曲した人間より、宣伝させて頂きます。)帝劇売店で、売っています。井上さんのソロCDと同じ音源ですので。

    ネタバレBOX

    亜門さんの演出舞台とは、同じ楽曲を使用しているとは思えない程、全く、テーマが異なった作品に感じられました。

    亜門さんのでは、単なる皇室の三角関係に主軸を置いた、三文芝居のような印象でしたが、ルウ゛ォー演出では、皇太子ルドルフの苦悩が鮮明になり、マリーとの関係性も、単なる愛人同士の関係ではなく、信頼によって結びついた、崇高な人間同士の深い関係に描かれていたように思います。

    二人の、ローラースケートシーンが、とても素敵でした。
    マフラーを小道具にしての二人の所作は、まるで、「蝶の道行き」のようでした。日本の古典芸能に造詣が深いルブォーさんは、たぶん、歌舞伎舞踊などの心中モノの所作をモチーフにされたのではないかなと思いました。

    隋所に、演出の冴えが感じられ、視覚的に美しい場面が多く、目にも、刺激的な舞台でした。

    最後の心中は、亜門さんの舞台では、二人の逃げのように思えたのですが、今回の演出では、生きるために死ぬという解釈が出来ました。

    くしゃみの度に、「お大事に!」と受ける台詞が頻繁にあり、それにも、何か深い意味がありそうでしたが、そこは、私には、あまり理解できず、ややしつこく感じられました。

    冒頭シーンで、村井さんのマイクの不具合のせいで、雑音が酷かったのと、坂元さんが、野望に長けた首相役には、ややイメージ違いだった点を除けば、大変、満足度の高い舞台でした。

    0

    2012/07/10 20:18

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大