Goodnight 公演情報 劇団競泳水着「Goodnight」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    catenaccio
    洗練された舞台でした・・。

    詳しくはネタバレへ・・

    ネタバレBOX

    会場に入ると、扉に
    「TRATTORIA IL FUTURO」の文字。

    未来派とかが好きな自分には、わりと馴染み深い言葉だったりするので、
    すぐわかって・・ああ、これは明るい話なのかな、と思って。

    イタリア料理店の話は、
    わりと昔から聞くことが多かった
    (父親の友達で料理の鉄人の人とかもいたりしたので・・)
    せいか、結構すんなりと理解できたり。

    観終わっての感想としては、
    「凄く洗練された舞台を作ったなぁ」
    ということで。

    舞台のセットの線型性を凄く巧く使っている、という気がしました。

    偶然かもしれないけれど、
    何気ない人の配置が、
    「これはこの3人の関係(三角関係とか)を示してるんじゃ?」
    と思わせたり、
    店の中と外での会話が、
    平田オリザ氏の作品のように
    同時多発的に行われそうで、
    きちんと分かれて整理されていたり・・。

    その整然とした人物の流れは、
    まさに組織化された現代サッカーのようで・・
    (別に今ユーロやってるからって訳でもないですが(苦笑

    ただ、そのカテナチオ(イタリアだけに
    に唯一組み込まれないトレクアトリスタを、
    演出家はどうやら一人配置しているようでした(少なくとも自分にはそう見えたので

    それが、主人公の男兄弟の妹役の岡田あがさ氏なのかな、と
    (自分が先日四谷で一人芝居を観た印象が強かったせいかもしれないけれど・・ちなみにこの妹が劇中で言ってるみたいに、自分の兄が松田龍平と翔太だったら良いって思ってる子って多いんじゃ(笑

    それは、最後の方のシーンで、
    ほとんど登場人物が去ってしまい、
    店の外に岡田あがさ氏と川村紗也氏、
    店の中に黒木絵美花氏と篠原彩氏・・・
    女性二人ずつのシーンが同時に展開していく場面をみていると分かるような気がする・・。

    それまで、
    舞台はほとんど男性を中心に物語が展開していくようである。

    登場する女性は、
    岡田あがさ氏以外は、銀行員の女性と、
    飲まないと初対面の人とまともに話せない女性に象徴されるように
    受け身で脆い存在のように見える。

    ところが、
    その二人と、物語を途中まで引っ張っていた男性たちが舞台を去ると、
    岡田さんが川村さんを、
    黒木さんが篠原さんを
    それぞれ引っ張るようにして、
    自由に・・それまでの男性中心の物語の流れからすると
    若干不可解にも見える女性同士のやり取り(それは女性の目から見るとすごく自然なことなんだろうけど)に移行する・・。

    それが非常にスムーズで、
    あたかも裏表のない岡田さんを先導役にして、
    女性それぞれが自分たちの花を舞台の上にぱっと咲かせているように見え、
    それが派手派手しくなく、
    それでいて非常に見事に咲き誇っているので、
    演出家の見事な手腕を
    自分も舞台の上に認めたりするのです(笑

    ちなみに、
    自分が☆5つではなく
    ひとつ☆を減らしたのは、
    本来であれば、力のある役者さんたちに囲まれて、
    トレクアトリスタである(自分がそう思っただけですけど・・
    岡田さんが、もっと伸び伸びと野放図に演じた方が、
    完全に線型性の保たれたように見える舞台を
    良い意味で破壊してくれて
    刺激的ではなかったのかな、
    と言うのがちょっと物足りなかった(苦笑
    のと、
    さきほど書いた
    女性4人のやり取り(自分にとって物語の山場はここだったんじゃないかと思われるのですが・・
    を考えるならば、
    黒木さんに物語の途中で
    ラストの伸び伸びとした雰囲気を彷彿とさせるようなシーンが
    男性のいる前でもう少しあっても良かったんじゃないかな・・
    (そうでないと、凄く我慢強い人みたくなって女性の観客も感情移入できないんじゃないカナ・・などと、男性ながら自分はちょっと想像してしまうのですが・・まぁ、取り越し苦労なのかもしれないですけど・・(苦笑
    と思ったりもしたわけで。


    いろいろ好きに書いてみましたが、
    正直、今回は思った以上に複雑で、
    自分自身モンハンやジャンプに親しんだ男子
    (この物語で言うとどっちかっていうとハカセに近いなぁ・・(笑
    でもあり、
    女性の心理はあんまり良く分かってないのは十分自覚した中で
    理詰めで分析(男性の特技のひとつ)しながら
    結局は勢いで書いてみたもので(勢いつけないと、今回は何も書けないな・・(苦笑
    かなり見落としてる部分はあるだろうな、
    ということは承知の上で恥を忍んで書いてみました。

    もう一度見れればいいのですが、
    何分ちょっと難しく・・週末また関西行こうとしてるので・・すみません(汗

    とりあえず、多少でも何かの参考になれば幸いです。

    なお、今回は役者さんたちを一人ひとり挙げることが多く、
    途中から敬称抜きで全て「~さん」づけしてしまいましたが、
    別に面識があるわけではなく、
    わざわざネタバレまで読んでくれている方々に
    見やすいようにしようとそのように記入しただけですので、
    ご了承いただければ幸いです(汗

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    2012/06/26 00:45

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