満足度★★★★
詩的シナリオ
タイトルといい、劇団名といい、ちょっとダーティーな感じの作風なのかと思っていたが、詩的で純度の高いシナリオで、無頼派の純粋性を思わせるものがある。きちっとしたメッセージ性を持ちながら、それを内在的に捉え、我々皆が、日常感じていることの延長に提示して見せることによって押しつけがましさや嫌味がなく、俳優たちの演技するものが、素直に伝わって好感を持った。舞台もシンプルで役者たちの演技力で勝負している点も良い。
目も耳も塞いだまま、生活の為だ、と自らを誤魔化して生きている多くの人々の心のうちのもやもやを舞台化して見せた点でも評価できる。個人的には5点を差し上げたい舞台であったが、他との兼ね合いで敢えて4点にしたが、お勧め。