夢!サイケデリック!! 公演情報 範宙遊泳「夢!サイケデリック!!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    空間の使い方が巧みな実験的要素の強い演劇
     くらげのようなテーブル、イス、バス停の看板など、天井から吊り下げられオブジェは現代アートのような鮮やかな存在感。照明器具そのものも装飾品のようでした。舞台奥の透明ビニールのカーテンも含め、空間の使い方が巧みだと思いました。奥の階段は当たる照明の色や具合で表情を変え、作品中の意味も変化していました(出入口、結界など)。

     アイデアやイメージは個性的だと思いましたし、役者さんも一人ひとりが魅力的でしたが、1時間30分のお芝居を“夢”という1つのテーマで突き進むのは難しかったんじゃないかと思いました。

    ネタバレBOX

     夢だとわかって展開を追っていくので、血液が脱脂粉乳になった女が病院に行くとか、ピンポン球の成人式といった各エピソードにはあまり興味が持てませんでした。女以外の役者さんが冷蔵庫やトイレになるのは、現実と夢との接点だったのでしょうか。

     夢から現実に戻ったかと思わせて、実はまだ夢だったという仕掛けにわくわくできたのは、役者さんの演技が巧みだったからだと思います。大橋一輝さんのトイレに熊川ふみさんが座ったところが可笑しかったな~。
     2役を素早く演じ分けたり、物になったり、役者さんは自分に課された役割を十分以上に果たされていたと思います。何度も繰り返される華やかなアリアの尺に合わせた演技も、稽古のたまものだろうと思いました。

     大量のピンポン球が降ってきたのには興奮!しかも生きてると思って球を見るとゾクゾクしますね(笑)。踏まれてつぶれる度に「あ、死んだ!」と思ったり。

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    2012/05/27 20:08

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