満足度★
良いところよりも悪いところの方が多い
脚本が悪いと思った。演技の質が高いのに勿体無い。
とにかく長い。その長い舞台で何が示されたのか。主要な登場人物がそれぞれ幾ばくかの秘密を抱え、それぞれと絡み合いながら死んでいく。しかし、そのどの場面も淡白で、観終わった後の徒労感はかなりのものだった。色々な話が出てくるが、とっ散らかっていてどれもよくわからない。
“百年”という時間の無機質感が強調されていて、誰がどうであろうと無関係に時は過ぎゆくという寂寥感でも提示したかったのか。それが全体の印象。登場人物たちも、基本線が暗いというか悲しい話が多い。悲しい状況にあって悲しい人たちばかりで、観ていて鬱鬱としてくる。
秘密も凡庸で、秘密よりも年を重ねることによる苦痛の方が大きそうな話ばかり。人は、誰しも少しずつ錆ついていく。そんな話、魅力的ですか?