満足度★★★★
トリュフォーと女の子
金曜マチネでぶらっと舞台を観た後、
夜に日仏会館でトリュフォーの「Vivement dimanche!(日曜日が待ち遠しい!)」を見たからだろうか・・
ゴールデン街の小さな小屋で跳ね回る女優たちの姿と、
生き生きとトリュフォーに画面の上で踊らせてもらった思い出を語る
ファニー・アルダンの姿とがだぶってしまった(笑
トリュフォーは女性と子どもたちを美しく瑞々しく描くのが得意だったが、
どうもこの劇団の主宰もその傾向があるようだ(笑
二人とも男性たちが女性たちとは対照的に
受動的で「なんだかイマイチ」なのもどっか似ている(苦笑
他の多くの女性作家の人たちに多く見られるように(吉田小夏氏とか・・
根本宗子氏も同様に、女性が生き生きと描かれている一方で、
男性はそれほどでもないが、
自分はトリュフォーの作品を、
彼とバザンの歴史に残る美しい友情の軌跡と共にとても好ましいと感じているので、
それらの作品同様に
女性や子供たちのきらめきを主に刻んだ物語について、
その中で男性が魅力的に描かれていないことを欠点だとは感じない。
きょうの昼間のゴールデン街の上には抜けるような青い空が広がっていて、
対照的にその下の準備中の飲み屋のあちこちからは
あけすけな下卑た笑い声が響いていた。
その脇を抜けてたどり着いた小さな劇場には、
これまたその街には不釣り合いな(苦笑
女子たちの瑞々しい日常と力強さがあった。
それでいいのかな、と思う。
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(補足)
・ちなみに、男性を魅力的に描くのが得意な女性作家たちも存在すると思う。
劇団千年王国とか、ひげ太夫とか、げんこつ団とか?(これはどうなんだろ?
それぞれの良さがあって、どちらが、とはなかなか言いにくい気もする。
・あと、女性作家の人たちが一般的に、
さまざまな女性像を非常に魅力的に
(ここでの魅力というのは、自分が好ましいと思っているとかそういうんでは
全くなく(苦笑
人物それぞれが物語の中で勢いよく踊っていることを言っているつもりです。
思うにこれは、女性が日常的に自分の中にあるさまざまな人格を使い分けていることから来ているようにも感じられ、
そのために善良な役柄も悪辣な役柄も、
すべてをありのままに(自分の中で)肯定しながら
活かしきっていることにあるのかもしれません。