川を越えて、森を抜けて 公演情報 加藤健一事務所「川を越えて、森を抜けて」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    「なんでもない毎日」の幸福感。
    3年ぶりの再演だそうですが、日本では3.11前と後では、意味が違ってきてしまった。

    特別なことも何もない、毎日の繰り返し、家族との生活。

    昔なら、そんな日常を打破することに価値を見出していたのに、
    今ではそんな日常が何と幸福だったことか、失って初めて気付かされる。

    両方の祖父母4人と孫1人の組み合わせも珍しいかもしれませんが、
    みんなでワイワイと、日常のやり取りをしているのを観ているだけでも面白い。
    特に景子おばぁちゃんは、ずっとみんながおなかすいていないか気にして、
    料理をつくっているだけ(+少しダンス)なのに、なんとかわいらしいことか。

    客観的に見れば、実際に毎日一緒にいたら、劇中の孫のように、
    邪険に扱ってしまうかもしれませんが。

    物語も、結局、都合良くうまくまとまったりせず、かといって悲観的にもならない、
    リアルな結末も良かったと思います。

    「テンゴ、ファミーリア」家族を養う、という加藤さん演じる祖父のセリフに、少し後ろめたい自分でした。

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    2012/05/07 00:23

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