絹の手ざわり ~縁(えにし)~ 公演情報 劇団絵生(えき)「絹の手ざわり ~縁(えにし)~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    耐え忍ぶ女の強さ
    普段ならまず観ないタイプの作品ですが、友人が出演しているので観に行きました。
    大正時代から終戦にかけての呉服屋を舞台に、古い価値観が支配的な時代の中を力強く生きて行く女達の姿が描かれていました。

    幼い頃の病気が原因で子供を生めない体になってしまった若女将が、旦那が他の女性との間に設けた子供を実の子供と世間に偽って養う苦悩が描かれた第一幕と、戦争によって生活が困窮し息子も遠方で戦死してしまう苦難の中を嫁・姑が心を合わせて暮らして行く様子を描いた第二幕からなる話で、笑いは控え目で重いトーンが支配的でした。

    ゆっくりとしたテンポで分かりやすく物語が展開するので、まどろっこしさを感じました。各シーン毎にセットを変えるために長い暗転が頻繁にあり、流れが滞っているように感じました。客の年齢層がかなり高めだったので、このくらいのスローペースの方が良いのかも知れませんが、もう少しテンポ良く展開して欲しかったです。
    登場人物がショックを受ける時にピアノの不協和音が響く等、音楽がベタ過ぎるのも逆に冗談みたいに見えて醒めてしまいました。

    頼りない若旦那を演じた篠塚勝さんの年代毎の演じ分けが良かったです。岡田茉莉子さんが演じる姑と、かとうかず子さんが演じる嫁は前時代的な女性像で描かれていて、あまり魅力を感じませんでした。

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    2012/04/15 22:38

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