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ロング・アゴー
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劇団ING進行形「
ロング・アゴー
」の観てきた!クチコミとコメント
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アキラ(1498)
満足度
★★★
メタとマジとの狭間に
とても奇妙な手触りの舞台だった。
それは意図されているものと受け止めた。
ネタバレBOX
何か未知のものに冒され、ほとんど死滅してしまった村から、「何かの使命があって生きの残ったのではないのか」という思いに駆られて、長い間交流のなかった隣の村へ行く男を主人公としたストーリーだった。
予想のつかない災難と、それは自分のせいかもしれないと思う。
そして、なぜ自分だけが生き残ってしまったのかという想いと、そのことは、つまり「自分には何か役割があるのではないか」ということへの帰結、そうしたものが物語の根幹をなしている。
さらに主人公のいつも聞こえる「異音」と見えてしまう「幻覚」、そして「(悪)夢」がある。
そんなストーリーの中に、モロ、今様なテーマが垣間見える。
しかし、妙に芝居がかった芝居がされている。
特に、老人たちの設定の4人が。
「おらたちが」とか「わしらが・・・じゃよ」という台詞回しに、やや腰を曲げたスタイル。
ババと呼ばれる未来が見える女の、とにかくいつも片膝立てて座る様など。
さらに、彼らが中心となって、腰が砕けるような、独特のセンスのユーモアを見せてくる。「笑ってください」という感じにはあえて作っていないようだ。
それに対するように主人公と境界線を守る女戦士とその妹たちは、やけにマジなのだ。
そして、台詞ごとのいちいちのポーズが、マジっぽくて、やや臭い。
これって、(大変失礼なたとえかもしれないが)深夜ドラマでやっていた『勇者ヨシヒコと魔王の城』の構造に似ているかもしれない、と思い当たった。
(もちろん、深夜ドラマのほうにはこの舞台で示そうとしている「テーマ」みたいなものは感じられなかったのだから、その点は大いに異なるのだが)
ゆるさとメタと。
そう気がついてからは、そういう「見方」をしようと思った。
しかし、その「メタ」的な何かを孕んだストーリーは、もうひとつ「面白さ」に転がっていかない。
それは、「お芝居をやっている」ということを強く意識させてしまう「メタ的」な部分が「面白さ」として響いてこないからではないだろうか。
音楽の使い方もなんとなく「お芝居のBGMです」的で、舞台上の感情がモロなのが、延々流れる。これも「お芝居感」をさらに煽る。
つまり、この舞台自体が「芝居」なので、その中での「お芝居」が、どこまでマジなのか、メタを意識しているのかが、観客に伝わりにくいということがあるのではないだろうか。
特に、私のようにこの劇団を初めて観る者にとっては。
先に挙げた深夜ドラマのほうは、RPGを下敷きにしてあるので、その「メタ感」は伝わりやすく、「ああ、このチープさはワザとなんだな」と認識しやすかったのだ。
しかし、こちらはそこへ観客をきちんとガイドしていないのではないのか、と思ったのだ。
つまり、そうした「意図」を見せるような演出が必要だったのではないだろうか。
もちろん「説明」ではなく、面白くして、大多数の観客に伝わるように。
そういう意味では、例えば、長老が白い付け髭や杖を持つといった小道具を使い、さらに「いかにも老人を演じてます」という様子を見せながら、それをひっくり返すような演出があれば、よかったのではと思う。
しかし、そういう構造の中に、死体の山を作り上げるというエピソードは、不気味さがなかなか効いていたと思う。
この「死体」とは何を意味しているのか、と考えればまた違った景色が見えてこよう。
しかし、そこまで考えようと思わせないのは、このエピソードの位置づけと、全体とのバランスがあまりよくないからだ。
また、女戦士と巫女が黒白の衣装で姉妹で、互いを気遣っているとか、そんな、いかにもありそうな関係も、そこはメタなのかマジなのかが判然とせず、村の若者たちの位置づけも、面白要素を加えたことで、わかりにくくなってしまっているのではないか。
特に主人公の人柄がわかりにくく、さらに「異音」との関係も、もっときちんと観客に示すべきではなかったのだろうか。
彼にしか聞こえない(のちに巫女も)異音は、彼らに何をもたらしたのかが、くっきりしてくると、全体の方向性も見えてきたのではないだろうか。
何かによって死んでいく者たちが最後に踊るようにもがく様と、異音、そして、死体の山と、主人公の「使命感」それがうまくリンクしていきつつ、それらがメタとゆるさの中にある、そんな感じで、なおかつそれが観客に伝われば面白くなったのではないか、と思ったのだ。
……と、ここまで書いてきたが、実のところ、延々とまったく的外れなことを書いているかもしれないのだけど、という危惧もあるのだ。
で、この劇団、実は今後も結構期待している。
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2012/04/12 18:53
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