満足度★★★★
豊かな演劇表現
風の中のマリア
4月7日 スペースゼロ
原作の小説が、リアルさを追求し過ぎて、品のない文章表現をしているような印象が強かったので、芝居にしてどうなんだろうかと心配しておりました。
でも、その心配は無用でした。
あの小説を、こんなに多様で、豊かな演劇表現に変えられた事に驚いています。
永年、子どもの目線と真剣に向き合ってきた劇団仲間だからこその、思い切った演出と、子どもに見せるべき品とが、両方きちんと備わった芝居です。
けして芸術性のみを追求したり、大人向けのように気取ったりせず、役者の体を使っての体当たりの演技。ベテランの役者さん達が、本当に頑張っています。とても良い舞台を観させていただきました。
公演を続け、さらに工夫を積み重ね、今後の展開が楽しみな新作です。
さらなる改良を期待して星4つ。