満足度★★★★★
当日券
とれたので。
チケットのために駅から走ったのは久々だなぁ・・(苦笑
補助席でも何の問題もなく観れてよかった。
ピーター・ブルックは、軽やかで素敵です。
ゴテゴテしてない舞台美術もモーツァルトの音楽にぴったりと合っていて、
自分にはかえって良かったようにも思いました。
・・まるで、即興のライブでも見てるみたいな軽やかなリズムのなかで、
自分も気軽にリズムを取ったり、面白い仕草に吹き出したりしながら、
気付けば、あっという間の90分でした。
ちょっとした舞台に比べても少し高め(といってもオペラとしてはそれほどでもないのかな)
だと、観客もそれなりに重みのある方が観た気になるのかもしれないけれど、
自分はこれくらい軽やかなほうが好きだなぁ・・(笑
まぁ、わりと文学好きだと、モーツァルトというと、聴いていると、つい
「疾走するモーツァルト」(高橋英夫)だとか、
小林秀雄先生の文章のいくつかが
すぐ頭に浮かんでしまったりするのだけれど(苦笑
この舞台はとてもシンプルでありながら、
ひと目でそのセンスの良さが感じられて、
洒脱で瑞々しい作品に仕上がっていて
(洗練というのはこういうことを言うのだな)、
観ている間もすっかりその身についた羽のような軽やかさのリズムに夢中になって、
ほかの誰かの音楽の文章を思い出す暇もなかった(笑
ピーター・ブルックなどというと、
マハーバータラ10時間などがよく話題になったりするけれど、
こうした90分の軽やかな作品のなかにこそ、
趣味の良さが凝縮されている気もして、
その素晴らしさを再認識したりもするのでした。